営業の成功率を高める事前準備とは?具体的な事前準備のやり方を解説

営業の成功率を高める事前準備とは?具体的な事前準備のやり方

営業といえば軽快なトークで相手を巧みに誘導し、成約に導くようなイメージがあるでしょう。

そのため、商談時のトーク力さえあれば営業は成功すると思われがちです。

しかし、実際には商談前の事前準備がきちんとできていなければ、商談時に有益なセールストークを繰り広げることはできません。

そこで本記事では、業の成功率を高めるために必要な事前準備について解説します。

事前準備のために具体的に行うべきことも詳細に説明しますので、ぜひ参考にしてください。

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営業の成功率は事前準備の「質」で決まる

外出中に電話で話すスーツの営業マン

営業の良し悪しを決めるのは、事前準備の多さではなく質の高さです。

商談相手の情報をどれだけ多く集めても、それだけではセールストークに活かすことはできません。

注意
会社の成立年月日や所在地、事業内容をすっかり暗記するほど覚えたとしても、その情報を活かして商品やサービスを売り込むことができなければ意味がないのです。

にもかかわらず、営業マンの多くは、相手の情報を収集することこそが必要な事前準備の全てだと認識しています。

しかし、これは営業マンとしてワンランク成長したいと思っている方には朗報かもしれません。

なぜなら、多く情報を集める以上の「質の高い事前準備」ができれば、他の営業マンと大きく差をつけることができるためです。

営業の事前準備の質を決めるのは「仮説」の有無である

ハテナを浮かべて考える女性

商談を行う前の事前準備の質を高めるには、仮説を立てる必要があります。

様々な方法で集めた情報を元に「相手がどのような顧客なのか」分析し、顧客像や顧客のニーズについて仮説を立てるのです。

仮説を立てることができれば商談の話がスムーズに進み、相手からの信頼も得られます。

たとえば、何も仮説を立てていない状態だと「自社の商品にどのようなことを期待していますか?」という曖昧な質問をすることしかできません。

しかし、仮説さえ立てていれば以下のようなより具体的で踏み込んだ質問ができるようになるのです。

営業マン

御社では○○という事業に力を入れているそうですね。今回ご連絡をいただけたのは、来年度に向けてより効率的に事業を展開していきたいというお考えがあってのことなのでしょうか?

仮説を立てるのがはじめてだという方は、どのような仮説を立てたら良いのか悩んでしまうかもしれません。

そのような時には、少なくとも以下の2種類の仮説は立てておくように心掛けましょう。

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どんな商材を求めているのか

商談相手は商品自体に興味を持っているわけではありません。

その商品を使ってどのような効果を得られるのか、どのようなメリットがあるのかという点に興味を持っています。

どんな人柄を求めているのか

商談相手個人の交友関係や趣味などから、どのような人柄の相手と話をしたいと思っているのか仮説を立てます。

雑談を好むタイプかそうでないタイプかだけでも分かっていると安心です。

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営業の事前準備で具体的に行うこと

チェック項目

事前準備の具体的なやり方を手順ごとに説明していきます。

STEP.1
顧客の情報を把握する

会社概要などから企業情報を収集するだけではなく、経営理念や事業内容にも目を通しておきましょう。

その上で、顧客に関する以下の情報をまとめます。

  • 何を売っているのか
  • どこの層がターゲットなのか
  • どうやってサービスを展開しているのか
STEP.2
顧客のニーズを分析し仮説を立てる

顧客の情報が分かったら、今度はどのようなニーズを持っているのか分析して仮説を立てる必要があります。

以下のフレームワークを活用すれば、効率よく情報を分析し、仮説を立てることができるでしょう。

3C分析

「Company:自社」と「Customer:市場、顧客」、「Competitor:競合」の関係性を分析するためのフレームワークです。顧客の置かれている状況を理解する手助けになります。競合他社との違いや優位性が明らかになるため、より提案内容に自社製品を絡めやすくなるでしょう。

BANT情報

「Budget:予算」「Authority:決裁権」「Needs:必要性」「Timeframe:導入時期」という4つの重要情報をBANT情報といいます。4つ全ての条件が整はないと、顧客は契約に踏み切ることができません。こちらでも顧客のBANT情報を事前に調べておくことで、顧客との認識の違いによって成約を逃すという事態を避けることができます。

SWOT分析

SWOT分析は、顧客の抱えている問題が内部でコントロールできる範囲のものなのか、それとも内部ではコントロールしきれないものなのかを判断するために用いるフレームワークです。4つの窓を用意し、それぞれに「Strength:顧客企業の強み」「Weakness:顧客企業の弱み」「Opportunity:顧客企業にとってプラスとなる機会」「Threat:顧客企業にとって脅威となる存在」の情報を書き出し、分析を行います。

STEP.3
商談相手の個人的な情報を収集する

もしも余裕があれば、商談相手のSNSや過去の商談記録などから個人的な情報も収集しておきましょう。

自分と共通する趣味を持っていないか、出身地はどこかなど雑談のネタになるような情報をあらかじめ集めておくのです。

商談相手との類似点を示すことができれば、「類似性の法則(自分と共通点のある相手に対して信頼感を抱くこと)」が働き、より良い雰囲気で商談を進められるようになります。

ただし、いきなり相手が話してもいない情報をこちらから言い当ててしまうと、気持ち悪がられたり不審がられたりする恐れがあるので注意しましょう。

たとえば、出身地に類似点を見つけたのであれば、さりげなく「そういえば出身はどちらなのですか?」と聞いてみるのです。

相手の答えに対して自分もそうだと回答するようにすれば、自然な流れで類似性をアピールできます。

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まとめ:事前準備なしに営業に挑むのは無謀である

何の準備もなしに商談に挑むのは、何の準備もなしに登山をするのと同じくらい無謀なことです。

登山をする時もあらかじめ歩きやすい靴を用意したり、登りやすい道順を決めておいたりしなくては途中で下山する羽目になってしまうでしょう。

それは営業でも同じで、商品を提案しやすいようにある程度の仮説を立てて道筋を作っておいたり、商談相手と話しやすくなるように雑談ネタを用意しておいたりする必要があるのです。

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